キャバレー 遊び方

就職と同時にキャバレーデビュー

高校卒業後、調理師の資格の取れる専門学校に通った私は、翌年無事に某ホテルの調理部門に就職する事が出来た。

 

勉強が苦手だった事もあるが、もともと料理は好きだったので、本当は高卒で就職しようと思っていたのだが、両親の強い勧めで料理氏の資格を取ったのである。

 

さて、就職してみると一番下っ端、料理どころか洗い物、材料の諸々の下処理と地味な仕事がほとんどで、数か月で挫折しかけていた。

 

そんな時一回り以上も上の先輩が、気分転換も兼ねてキャバレーに連れて行ってくれたのである。
といってもキャバレー自体どんなところかも知らない私は、行く前から先輩に、「どんなところなんですが?怖い事されませんか?」としきりに聞いて、何とか不安を取り除こうとしていた。

 

そしてその日の仕事が終わり、先輩の車で夜の街へ。
初めて通るその一本の路地には、黒い服を着たいかにも怖そうなオヤジがしきりに声を掛けて来て、一人から逃げると、目の前には別の黒服の男が、次から次に誘ってくるその迫力に圧倒され、先輩の後ろに隠れるようについて路地の奥へ行った。

 

先輩は決まった店があるのか、呼び込みには目もくれず真っ直ぐお目当ての店へ。
そして、いよいよ入店。入るとすぐに黒服の男と先輩が話をして、すんなりと一番奥のテーブルに案内された。

 

案内されたテーブルにつき周りを見渡すと、肌を限界まで露出した格好の女の子が、あちらこちらに座って、男性客の相手をしていた。その時点で私は何とも言えない緊張感に襲われていたが、次の瞬間その緊張は最高潮に達した。

 

目の前に現れたのは、色白のスリムでかわいらしい女性。笑顔で「いらっしゃいませ」の言葉に、返す余裕はない。すると、ビールでいいですか?と間髪入れずに聞かれ、無言でうなずく私。

 

「どうぞ〜」と言われてビールを注がれる間、グラスを持つ手が震えていたのを今でも覚えている。
当然ながらそんな状況で会話などといった余裕も無く、ただビールをチビチビと飲みながら周りを見渡していると、突如として明るかった照明が消えて男性の声で「今からゴーゴーショーでお楽しみください」というアナウンス。

 

訳も分からず居ると、突然大きな音楽と共に天井のミラーボールがクルクルと回りだす。
周りを見ると男性客も、女の子も皆イスの上に立って踊っているではないか!しかも女の子は上半身裸。唖然とする私に、先輩が「お前も踊れ」といって、イスの上に立たされて酔いの勢いも手伝ってくれたおかげで10分程度のそのゴーゴーショーを乗り切りました。

 

何が何だか分からぬまま、時間の45分を終えて、ふたたびネオン街へと戻ったのでした。
さて、この初体験後私がキャバレーに嵌ったのか、それとも懲りてそれっきりとなったのかは、ご想像にお任せします。